光源の色とLEDの起電力との関係
パスフィルタの場合,すべてのLEDでアノード側にプラス,カソード側がマイナスになる起電力が生じた。
LEDはP型半導体とN型半導体の接合部が透明になっているので,受光素子としてLEDを使うときPN接合部に光が届きやすい。光のエネルギーによって接合部のエネルギーギャップを電子が飛びこえ,光電効果が生じたものと考えられる。
緑発光のLEDでは,550nm以上のフィルタを通すと発生電圧が急激に下がり,基準電圧(パスフィルタの場合の値)に対しほぼ15%以下になった。黄色より長波長をふくむ光にほとんど感じない。
黄発光のLEDでは,580nm以上のフィルタを通すと発生電圧が急激に下がり,ほぼ15%以下になった。橙色より長波長をふくむ光にほとんど感じない。
赤発光のLEDでは,590nm以上のフィルタをかけても発生電圧が急激に下がることがなかった。可視光中もっとも長波長の赤色でも感じる。
受光素子としてのLEDは,発光色より短波長を感じ起電力を生じるが,発光色より長波長の光にほとんど感じないことがわかった。

- LEDは,P型とN型半導体の接合部のエネルギーギャップで電子が移動するとき,エネルギー準位が下がり,差が光量子として放出され発光している。光を放射されると発光と逆のプロセスで,接合部に電子の移動がおこり起電力が生じる。
- 光のエネルギーはhνで求められ,hはプランク定数で,νは光の振動数である。振動数と波長の積は光速となり,振動数が高いほど波長は短くなる関係がある。エネルギーギャップの大きさWは物質の種類で決まる。LEDの場合,接合部にふくまれる元素の種類でエネルギーギャップの大きさが変化する。
- hν=Wのとき,LEDからエネルギーが放出されたり吸収されたりする。エネルギーの放出の場合が発光で,接合部に含まれる元素によって発光色が異なる。LEDの場合,固体なのでエネルギーギャップはバンド幅をもっており,発光色のスペクトルを調べると輝線でなく,広くはないが幅を持っているのがわかる。LEDに光のエネルギーが吸収された場合に,起電力が生じる。
- hν<Wのとき,光のエネルギーは接合部のギャップをこえるエネルギーを持たないので,LEDに起電力が生じない。
- 受光素子としてのLEDが,発光色の波長より長い波長の光(振動数の低い光)を,ほとんど感じないという実験結果は説明がつく。