偏光板をとおしてプラスチックを見ると
どうして色がついて見えるのだろう
偏光板という言葉をみなさんは初めて聞くと思いますが、偏光板は液晶テレビや電卓の画面など、私たちの身近でたくさんつかわれています。みなさんの中には3Dの映画(画面が立体的に見える映画)を見た人があるかもしれませんが、そのときにかける眼鏡も偏光板でできています。
では、偏光板ってどんな働きをするのでしょうか。私たちが見ている光はラジオや テレビの電波と同じように、波の性質を持っています。海の波は上下にゆれていますが、光の波は上下左右いろいろな方向にゆれています。
偏光板は光の波を図1のように一つの方向にゆれる波だけをとおして、他の方向にゆれる波はとおさないう性質があります。だから、上下にゆれる波だけをとおす偏光板をとおってきた光は上下に動く波だけになります。
そこで、偏光板の後にもう一枚偏光板をおいたとき、二枚目の偏光板の波をとおす方向が一枚目と同じ方向だったら、2枚目の偏光板を光はとおってきます。しかし、二枚目の偏光板の波をとおす方向が一枚目の偏光板と違う方向だったら、一枚目の偏光板をとおってきた光は二枚目の偏光板で止められて、とおることができなくなります。このことは図2のように、二つのさくのすき間に、曲がった針金をとおすとき、図の左のようにさくのすき間が同じ方向にそろっていると、とおりますが、図の右のようにさくのすき間がちがった方向になっていると、針金をとおすことができないのと同じことです。
偏光板のこの性質を調べるには二枚の偏光板を重ねて、明るい方を見ながら一方の偏光板をゆっくり回すと、偏光板を回す角度によって、明るく見えたり、暗くなったりすることで確かめられます。
私たちは太陽や蛍光灯の光は色がついていないと感じています。しかし、太陽の光をプリズムにとおしたり、CDで反射させると、いろいろな色を見ることができます。じつは、太陽や蛍光灯の光の中にはいろいろな色の光が入っています。ですから、プリズムなどをとおすと、いろんな色に分けることができます。
プラスチックの中を光がとおると、波のゆれる方向が変わります。多く変わるか、少ししかかわらないかは、色によって違いますし、プラスチックの種類やプラスチックに付けられたもようによっても違ってきます。
もようが付いたプラスチックを二枚の偏光板で挟むと、一枚目の偏光板でゆれる方向が一方向だけになった光が、プラスチックをとおり、図3のように、光のゆれる方向が色によって変わりますから、二枚目の偏光板で見ると、偏光板をとおる方向に動いている色の光だけが、とおってくるので、無色のプラスチックに色がついて見えます。偏光板を回すと、偏光板をとおる方向と同じ方向に動いている色の波が見えるので、ちがった色が見えます。
このようにプラスチックやセロハンを偏光板で挟み、プラスチックやセロハンの重なりかたを変えたり、偏光板を回したりすると不思議な色の変化を見ることができます。