ビー玉エンジンについて

『1816年、スコットランドの牧師のロバート・スターリングが新しい熱機関を発明した。それが、「スターリングエンジン」である。それまで主流であったのは蒸気機関だったが、高圧ゆえに爆発事故がしばしば起きた。低圧空気を使うスターリングエンジンは注目され、開発が進んだが、内燃機関の登場によって活躍する場を失った。しかし、高熱効率、低騒音、低振動のためにその後も研究は続けられた・・・。』
以上は、スターリングエンジンの簡単な歴史である。現在、実用化されているものはあるものの一般的にはスターリングエンジンを用いた模型が一部の人ではあるが親しまれている。毎年「スターリングテクノラリー」という模型自動車のレースも行なわれているほどである。
スターリングエンジン模型の中には、ビー玉を用いた「ビー玉エンジン」がある。部品数が少なく、製作が簡単であること。また、スターリングエンジンの原理を説明しやすいという理由から、ビー玉エンジンを製作し、実験に用いた。
ビー玉エンジンの構造は図のように試験管に数個のビー玉を入れ、開口部にはガラス管を通したゴム栓をし、試験管内部の空気が出入りできるようにする。ガラス管の先はゴム管で、注射器と繋がっている。試験管の中央部付近にゴムバンドを着け、試験管のゴム栓の部分と底がゴムバンドを中心にして、上下に動けるようにゴムバンドを両側の支えの木に結びつける。 試験管の底の部分をアルコールランプで熱すると

1 試験管の底の部分の空気が熱せられて膨張し、ガラス管を通って試験管から注射器に入る。
2 注射器のピストンが押され、注射器のシリンダーが上がってくると、注射器と繋がっている試験管のゴム栓部分が上がってくる。
3 ゴム栓部分が試験管の底より高くなると、ゴム栓部分にあったビー玉は底の方に向かって転がってゆく。
4 ビー玉が底の方に行き底にあった熱せられた空気をゴム栓部分に押し出すとゴム栓部分は加熱されていないので、空気は冷やされ収縮し、注射
器のシリンダーから空気を取り込む。
5 注射器内の空気がなくなると、注射器のシリンダーは下がり、試験管のゴム栓部分が下がる。
6 ゴム栓部分が底より低くなると、ビー玉は底からゴム栓方向に転がって来る。入れ替わって、ゴム栓部分の空気が底の方へ移動する。
以上の動作を繰り返して、ビー玉エンジンは試験管がゴムバンドを中心にシーソーのような運動をする。このようにビー玉エンジンは試験管の温度差による空気の膨張・収縮で動くことから、試験管の表面の温度を放射エネルギーから温度を測定できる温度計で測定した。さらに、試験管の大きさやパワーピストンとなる注射器の大きさや設置角度を変え、動きの変化を調べた。

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