試験管の温度変化について

a.ビー玉エンジンの試験管の温度について

a−1.準備物

試験管(パイレックス試験管21oφ)、
ビー玉(直径約16mm、5個)、注射器(10ml)、
温度計(MINOLTA505S、デジタルサーモメーター)、
三脚、アルコールランプ、
ゴム栓、ゴム管、木製台、
蝶番、ストップウオッチ

a−2.方法

初めに、ビー玉を入れない状態で試験管をアルコールランプで加熱し、時間経過による温度変化を調べた。測定ポイントは、試験管の口から2cm毎に印を入れ、試験管の口に一番近いところを1として以降9までの合計9ポイントの温度を測定した。アルコールランプの加熱は8で行なった。次に、ビー玉5つをディスプレーサーとして試験管内に入れて加熱し、動き出してから時間経過により全9ポイントの温度を測定した。測定する際には、試験管とビー玉の動きにより起こる温度変化の最高と最低温度を記録していった。

a−3.結果と考察

ビー玉を入れずに温度を測定すると図1を得た。加熱してから4分以降は温度変化が小さく、アルコールランプの加熱と試験管表面からの放熱で熱平衡に達していると考えられる。アルコールランプで熱している8は最も温度が高く334℃で、そのときの1は32℃であり、その差は300℃であった。

また、ビー玉を入れてエンジンを作動させながら温度を測定したところ図2と図3を得た。図2はポイント1,2,8,9の時間経過による最高温度の変化を表している。アルコールランプで加熱を始めると空気の膨張が起こり、試験管の支持している高さによって差はあるものの30秒ほどで動き出す。2分までは急激に温度が上がり、その後、熱平衡が起こる。試験管の表面温度が最も高くなったのは加熱しているポイント8で253℃であった。そのときのポイント1は49℃で、温度差は204℃であった。この温度差によってビー玉エンジンは作動している。また、この実験から、アルコールランプやろうそく等の熱量の小さいもので加熱すると加熱と放熱によって熱平衡が起こることがわかる。ビー玉エンジンの動きが鈍くなったときには、試験管の支点を調整すると動き続けることが分かった。支点の移動を行なっておくと90分以上動いていた。図2の8、9点で温度が下がっているのは、動きをよくするために試験管の支点を上げたことによって熱源から遠ざかったためと考えられる。


図3は、52分経過し温度がある程度一定になった時の全9ポイントの最高温度と最低温度である。最低と最高の最も温度差が大きいのはポイント8の12℃であった。また、中間ポイントであるポイント5,6は、温度変化が小さくそれぞれ3℃差であった。条件を変えてビー玉を6個にして行なったときには同じ52分経過で、ポイント8,9で最高温度と最低温度の差は同じく12℃であった。試験管内の空気はビー玉の移動で高温部から低温部へ、また、低温部から高温部へと移動させられる。試験管の底の部分で加熱された空気はビー玉が移動してくることによって試験管の口の部分、低温部へ移動する。それが、試験管の表面にも表れていて、温度差が生じていることが結果から明らかであることがわかる。



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